外壁リフォームの技術
麻に関しては、法華寺において、熟麻ニ百斤石灰井白土料(『古文書』)とあります。
石灰・白土ともに熟麻の使用が知られるほか、随所に「白土之藁料」あるいは「白土料」として麻が計上されています。
また同じく法華寺において「紙若干張」が、石灰土藁料(『古文書』)と記されているので、紙の使用もまた疑いないところです。
・・・さらに興福寺においては、「赤土・石灰・椿灰」と併記し「紙麻弐百参拾5斤5両」が挙げられている(『古文書』)のも、おそらく同じ用途に充てられたものでしょう。
・・・このように当時の上塗用のスサは麻または紙に限られるのですが・・・
唯一の例外として石山寺の「菩薩並御座磯形」の白土上塗において、「白土料麻五十斤」の代用として「蒲花壱百枚」の充てられたことがあります(『古文書』)。
「蒲花」はおそらく法隆寺金堂で見た蒲の穂に当るものであるでしょうが・・・
麻と紙が今日までひきつづきスサ材として使用されているのに対し、蒲はこれを最後に、遺構からも文献資料からも全くその跡を絶っています。
このため、外壁リフォームなどの技術はまだなかったものと考えられます。